日本の伝統的な暮らしをしつらえる
東京松屋」は「江戸からかみ」の版元問屋として江戸時代から伝統を今に受継ぐ。
全体が和紙文化の魅力を再認識し「伝える」ための場の計画である。
低層に「見る、知る」ことで「伝える」ショールームが入り、上層には「住む、体験する」ことで「伝える」集合住宅が重なる。空間の色彩は和紙によって与え、色彩計画には日本伝統色を使用した。色彩や文様を施された和紙、引戸による可変空間、障子、欄間開口など伝統を引用した要素と現代的な空間の融合と共存をはかった。
閉鎖的傾向にある都市の高層集合住宅の共用空間に対し、伝統的建築物の要素である自然と一体となった心地よい外部空間を提案した。開口部には障子、縦格子、軒の庇効果のスラブなど、伝統の日射遮蔽の要素を採用しつつ、これらの要素で外観を構成し街並と対話をはかった。
収益性
計画利回り | 非公開 |
---|---|
延床面積 | 3,016.75㎡(912.6坪) |
階数 | 1~12階 |
間取り | 店舗・オフィス・住居 |
最寄り駅 | 東京メトロ銀座線 稲荷町駅 徒歩2分 |
低層と高層の機能を、中層の空中庭園と光風路となる吹抜けや共用廊下により建築全体を接続。4階の空中庭園から最上階まで光風路となる吹抜けが伸び、住戸階の生活排気を上昇排出しつつ太陽光を導く。住戸階共用廊下は十字状の水平風道ともなっている。
物件概要東京都台東区 共同住宅、ショールーム、事務所
- 名称
- 東京松屋UNITY
- 構造
- RC造 12階建て
- 敷地面積
- 452.97㎡(132.02坪)
- 建築面積
- 409.21㎡(123.78坪)
- 延床面積
- 3,016.75㎡(912.6坪)
- 竣工
- 2007年3月
- 戸数
- 40戸
- 設計企画
- 河野有悟建築計画室